今までのテーマトーク

1月のテーマは「週刊朝日の記事を読んでどう思った?」です!

(今月はメンバーによる座談会形式でのテーマトークです)

 

 

スカイプ座談会第2弾。今回は『週刊朝日』の「ハシシタ 奴の本性」の記事について話し合いました。参加メンバーはみどりん、たみ、ともえ、りゅうし、みよ、C。記事を読んでどう感じたか、何が問題だったのか、そして橋下氏をどう見ているかにまで話しは至りました。泣く泣くカットしてしまった部分もいつか番外編として掲載したいくらい盛り上がりました。ぜひお読みください。お読みいただく前にメンバーそれぞれのスタンス、状況を載せておきますのでお読みください。

たみ: 週刊朝日の記事ももちろん、大阪W選前の新潮45や週刊新潮、週刊文春も問題のある記事だったと思う。

C: 差別が政治の道具にされたのが嫌。私が大阪に住んでても、橋下氏には投票しなかったでしょう。

みどりん: 悪意に満ちた記事だと感じ、怒り心頭。橋下さんの政策には期待も不安もいろいろあるが、今回については彼の主張に完全に賛同。

ともえ: はじめ、橋下市長の言動に、少なからず彼が生まれ育つなかで感じてきたと思われる「部落差別」がかかわっているのではないか?と思った。また「同じ部落出身として/だとしたら恥ずかしい」とも。

しかし、冷静に考えて、自分と橋下市長は全く別の人間なのに、彼に対して、どうして自分はそういう心の寄せ方をしてしまったのだろう?と自問自答中。リバティおおさか(大阪人権博物館)の展示を変更させたり、補助金打ち切りをしたりすることについては、とても怒っているし、国政選挙活動での彼の言動には賛同できることは一切なし。今回の記事はひどい内容だと思っている。

みよ: 雑誌の中吊り広告を見てまた部落が否定的に書かれているんだろうと感じ、発売当時記事は読んでいない。橋下さんはどうでもいい。

りゅうし:部落問題が取りあげられること自体はいいことだと思うけど、これは書き方が酷すぎる。ただ、佐野さんの書きたい本論まで到達していないと思うので、続きが読みたいとも思っている。差別問題を書くということに対する出版社・書き手としての覚悟が足りなかったのでは、という印象。

では、座談会スタート!

 

①導入トーク

みどりん: 今回のテーマは「『週刊朝日』、読んだ?どう思った?」です。

りゅうし: 書き方が酷い。罵詈雑言とはこのことですな。

みどりん: 『週刊朝日』は、橋下さんを落とす目的のために部落差別を利用した感じが、やだったねー。

りゅうし: 売れればなんでもいいって感じやもんね。

みどりん: 「配慮がない」とか「自分や自分の家族の幸せを思ったら忌避してしまう」みたいなのより、今回の『週刊朝日』みたいな悪意のあるのは100倍ぐらいむかつく!

:みんな読んだ人は「あー、だからは橋下は部落だからあんななのか」ってなるのかな?

りゅうし: そういう人はあんまりいないと思う。こういう記事を出すのはおかしいと思う人の方が多いでしょ。

みよ:私は、またか…って感じだったかな。

部落問題がマイナスイメージとして扱われる事が。電車で中吊り見てるとインパクトのある言葉をつかうから、ひどく感じる。

ともえ: あの記事、すっごいつまんない。こんな信憑性のない記事。あの、でてくるおっさん二人がめっちゃウソくさかったの。しょーもなー!!って思いました。他の人と話したときにも言ってたんやけど、人間をあんなにうすっぺらに書くことへの憤りというか。それが、読んだあとの感情ね。で、で、あの記事の持つ意味を考えてしまうの。誰が得して、誰が泣くねん!?って。泣くのはあきらかに、橋下さんでも、『週刊朝日』でもないでしょ。橋下さんはいちおうの人権派(?)と思われてる朝日を叩いて、正義の王様気分でさー。

たみ: あの『週刊朝日』がした謝罪もさ、橋下にさんだけじゃなくて、私たちにもしてよ!って思った(笑)今回のことの被害者は橋下さんだけじゃないでしょ。 大阪市役所だけじゃなくて、ウチにも来てくれなきゃって。

ともえ:ほんとに!たみちゃんの子に土下座して謝ってほしい!

みどりん:今回、橋下さんは完全に被害者やと思うし、この件とかこの件への対応で彼を責めることは私はないと思うな。橋下さんにだけじゃなくて、他の部落出身者にも謝ってくれ、とは私も思う。橋下さん自身も直後のtwitterで「僕だけが否定されたんじゃない」って書いてたね。直後の彼のtweetは100%完全に正しかったと思う。全部RTしたわ。

たみ:そっかぁ。私は朝日新聞社の質問を拒否したのはどうなんだろうって思う。ただ、客観的に見て橋下さんが一番の被害者だってことを考えると、被害者の抗議がやりすぎだっていって責めるのも、構図としてはおかしいよな…とも思う。でも、記者会見は市長としての仕事だしな…。ああいう立場の人が個人的なことを書かれたときにどう対応すべきかって難しそうだなぁ。

ともえ: ああいうふうにさ、メディアで報道されるとね、うちの母とか父とか、「差別なくならんよね、ともえちゃん」みたいのこと言うのよね・・・。

りゅうし: そう思った人は多いだろうね、そういう失望は与えたよね

ともえ: 最近、(橋下さんを応援してた)父は、徐々に、自分がアホやった、と気づき始めていて、「ともえ、橋下はやっぱりあかんわ」って言ってたのに、あの報道で「あんなことされてたら、(同じ部落民の橋下さんがかわいそうになり)橋下を応援したくなるわなぁ」って言うねん。この感覚は、部落出身者と自覚してる人には、思わず抱いてしまう素直な感情かもしれない。でも、父よ~!応援はしなくていいから~!って訴えたけど。

みどりん:あはは。応援するにしてもしないにしても、政治家としての橋下さんをどう評価するかと、今回のことは分けて考えたほうがいいよね(笑)

りゅうし: でも、『新潮』も『文春』も結果的には橋下さんを勝たせるように働いたと思うよ。

ともえ: 父の発言をとっても、なんか、部落出身者が、今回のこの状況、いちばん苦しい気がするわ。

みどりん:でも、「人権派」の底も見えちゃった感じがしてゲンナリしたよ、私は。朝日だけじゃなくてさ。橋下憎しが勝っちゃって、冷静に判断できない人たち多すぎてイヤになる。

りゅうし: そうね、それがむかつく

ともえ: ひとを批判するときに、こんなふうに部落差別が利用されるのか、と思った。ひとをおとしめるためのツールとして、部落出身であることが、マイナスの意味を今の時代でも持つんだな、と思った。でも、私は、橋下さんもこの状況を利用して、朝日に対してセンセーショナルに抗議したとしか思われへん。

みどりん:彼が利用してる、とか週刊朝日と組んで仕組んだんじゃないかっていう説まであるけど、そういうのは考えてもキリがないし、事実をつかめる範囲で考えたほうがいいかな、と私は思うけど。

C:結局政治とか、雑誌を売るための道具にされちゃってる感じ。部落差別を受けてる人が傷ついただけみたいな感じはする。

 

②あの記事の何が問題だったのか?

〜彼が部落にルーツがあると書いたが問題?〜

たみ : そもそも橋下さんの父親が部落にルーツがある人だって書いたのは『新潮45』だったじゃん。発端というか。

りゅうし : 上原善広さんだね、発信元。

たみ : それが、まず、どうなんだろうっていうのが私の中にはあるんだけど、どう?

みどりん : 私は、橋下さんが部落出身というのを書くことがいけない、とは必ずしも思わないかな。

りゅうし : 僕も思いません。

:私もみどりちゃんと同じかな。

みよ: 部落を知らない人が読んだら何かガラ悪そうとかマイナスイメージ植え付けられちゃう感じはした。

りゅうし : 『週刊朝日』はそう思います。書き方がひどいから。

みどりん : 例えば、野中広務さんが部落出身って書いた本が前にあって、それは、いい本だったと思う。

りゅうし : 魚住昭さんの本ね。『差別と権力』(講談社)。あれはいい本。

たみ : その、部落出身というのを書くことがいけないとは思わないっていうのはどうして?

みどりん : その人の生き様を描く時に、ルーツやどんな社会環境で育ってきたのか、を書くことは重要だと思う。一般人にはNGだと思うけど。

たみ:父親の記憶ほとんどないんでしょ?橋下さんは。自分が部落の出身だというのも知らなかったというようなことをツイッターで発言してた。それは果たして彼の背景になるのかなぁ?

みどりん : お父さんの記憶はないけど、部落で生まれて、部落に住んでたよ? 

りゅうし 部落というルーツ抜きに彼の物語は書けないのではないかな?あ、もちろん差別的に書くことを推奨しているわけではないよ。

ともえ : 血縁よりも、自分が周りから、部落出身とみなされてきたかどうかなんじゃないのかし

ら?

たみ : 部落出身っていうのが、血のことを言ってるのと、住んでた場所のことと、橋下さんの場合2種類あるじゃん。で、住んでたっていうのは彼という人間を知ろうとする時にはルーツとして大事なことかもしれないと思うんだけど、記憶にない父親の血のことを、本人も知らないことを、誰かが調べて書くのは、果たして彼のルーツとして書くのに必要なことなのかどうかっていうのが、わからない。

本人が知らなかったことなのに、彼の人生に影響してるのかな?ってギモン。。

だから、あの上原さんの「新潮45」の記事が評価されるのは(この記事で第18回『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』大賞を受賞)なんか釈然としなくて。そもそも。

りゅうし : やけど、その背景に部落差別があるとか、そういう情報は必要やと思う。そうでないと、背景にある部落問題が無視されるように思うのね。

たみ : 橋下さんのお父さんはヤクザだったけど、背景には部落差別による負の連鎖があって、そういう風になったのではないかっていうこと? 背景にあるかもしれない部落差別には触れずにヤクザだったということだけを書くのは部落問題を無視していることになると。

りゅうし : そういうことも含めて。

ともえ : 「差別」というものが、個人の生き方や考え方、社会をどう認識しているか、にどのように影響を与えているのか、そこが書かれたらもっといいのにね。橋下さんという人間を1つのケースとして。

りゅうし : 部落差別を受ける可能性があるということが橋下さんに影響を及ぼしているのではないかということ。

ともえ : そうそう。そうっす。

みどりん : ごめん、たみちゃん。上原さんの記事のどの点が釈然としないか具体的に教えてほしい。つかみきれてなくて。

たみ : 『記憶にない父親の血のことを、本人も知らないことを、誰かが調べて書くのは、果たして彼のルーツとして書くのに必要なことなのかどうかっていうのが、わからない』 という点。  この一点がどうしてもひっかかる。これって、要は「血」のことを書いてるんじゃないのかなって。

ともえ : 上原記事が「血」について書いてるのでは、ということで、私の理解あってる?

たみ : 今回の『週刊朝日』みたいに「血」のみを書いてるわけじゃないけど、父親が部落出身だったっていう、本人が知らなかったことを書くのは「血」について書いてることじゃないのかって。

ともえ : あ、そこ、本人はそのように言っているのだと思ってた!本人は「自分は部落出身です」とは言っていないのか!

りゅうし : 「住んでた」はいいよね?

たみ : うん、住んでたは彼自身公にしていることだし。

りゅうし : だから、住んでたという情報以上は書く必要がないと。

たみ : 「血」の話までは必要ないんじゃないかと思う。何度も言うけど、本人は知らなかったと言ってることなんだよね。でも、内田さんはアリだと思う?

りゅうし : なぜ彼が八尾の部落に住んでいたのか? という理由をさかのぼればそこに行き着くわけよね。書く書かないは別やけど・・・うーん。「血」の問題抜きに部落問題を書けるかはちょっと考えたいなー。

:血についてさかのぼるっていうのは、フィギュアの織田くん(※)の先祖の話をするのといっしょ?

※フィギュアスケートの織田信成選手。織田信長の末裔にあたるとされている。

りゅうし : 一緒と思う。いいように使うか悪いように使うか。どっちも「血」。

たみ : 部落差別がいけないっていってるのに、皇族はありになってるのと一緒。どちらもおかしい。

りゅうし:そうそう。『週刊金曜日』の角岡さんの記事はそこを突いてたね。天皇制の問題についてとりあげてた。

みどりん:「血脈に貴賎がある」という発想だという意味では天皇制と部落差別は表裏一体、という考え方だよね。正直私は、あまりピンと来ないけど・・・。

 

③〜橋下さんは部落問題をどう認識してるんだろう?〜

りゅうし : 彼、部落差別は理解してるよね。ほんで、差別はあるけど、頑張れば跳ね返すことができると思ってるんじゃないかな。

みどりん : 理解してると思う。自分は部落に住んでたとも議会とかで言ってる。部落差別はまだある。とも言ってたよね?

りゅうし : 府知事になってからの同和問題に対する姿勢について、共産党の議員から質問があったときに、僕らの世代以上は差別はあったと述べてたはず。  

ともえ : 部落問題、というか、部落差別があって、自分もその差別の対象になり得るということは理解してると思う。

りゅうし : そうね。

ともえ : けど、その解決に向けて、どう考えてるのかよくわかんない。

りゅうし : 彼の解決策は、「頑張ればなんとかなる」じゃないかな。 あと、彼は自分が部落出身と知らなかったという話、ほんとに知らなかったのかなぁ。  特に同推校※にいたら、自分のルーツって気になるんじゃない? そこ、無視するかなぁ…。

※同和教育推進校。当時は被差別部落出身者などマイノリティ当事者がアイデンティティと誇りを持てるように、という方針で、カミングアウトの取り組みなどが行なわれていた。

たみ : 知らなかったはずないってこと?

ともえ : 同推校の教育で意識させられた。ってことか。でも、それ本人に聞いてみなわからんな。

りゅうし : わからんから確かめようがないか。

みどり:でも、同和教育を受けたことは、彼にとっては大きな背景な気がするよ。

りゅうし:例えば、地元の仲間や取り組みを優先する「地元集中※」は同和教育で率先して取り組まれてきたわけやけど、そうしてみんなが同じ高校に行っていた時代に、彼は進学校の北野高校に行くわけよね。そういう中学時代の経験をひもとかないと、彼の立身出世の価値観は理解できないと思う。
※地元集中:地元の高校にみんなで入学しよう!という当時の中学の方針。事実その頃、彼の母校の生徒の圧倒的多数は地元のK高校を受験し入学していた。

みどりん:そう思う。画一的な同和教育の中で尊重されずに傷ついたり、平等という名の横並びに苛立ったりしたんじゃないかと私は勝手に想像してるんだけど。彼の運動嫌いはそこから来ているんじゃないかなぁ。

たみ:私はそこは慎重に考えた方がいいと思ってる。彼が本当に運動嫌いなのかも本人に聞いてみなきゃわからないことだし。というかそもそも、周りが「彼の人生のターニングポイントはあそこにあったんじゃないか。」って推測することで彼の人格を探ろうとすることに抵抗がある。ただ、橋下さんはインタビューを受けないから、彼の成育歴なんかを探ることでしか彼に迫れないというジレンマみたいなものはあるのだと思うんだけど。だってさ、彼の人格形成の大きなポイントは、育った環境とかではなくて実は手痛い失恋だった!、なんて話だって、低いかもしれないけど可能性としてはなくはないことだと思うんだよね…。人ってそんなにスッキリした生き物じゃないじゃん。

みどりん:うーん、まぁ、そりゃそうか。

 

④こういう雑誌や本が書店に並ぶことの悪影響。

りゅうし 「週刊朝日」には検証記事だけじゃなくって、部落差別に取り組むキャンペーンやって欲しい。

:こないだ、都心の本屋に「同和と暴力団」っていう本が目立つ所に置いてあったんだよね。よく知らない東京の人たちがそのまま信じてしまったら怖いなと思った。

たみ : その怖いと思う感覚すごくわかる。私もそれ思った。ていうかさ、こっち(関東)は部落問題が一体何なのか知らないし興味もないっていう人が多いでしょ。部落差別はあるにもかかわらず。で、知らないところにああいうのが情報として入るとさ、そのまま信じちゃう人がいるじゃん、何人かに一人は。それが象徴的にあらわれたのが連続差別はがき事件※だと思うんだけど、そういう人が増えるのかなって不安にはなる。

※連続差別はがき事件…2003年~2004年にかけて、解放同盟やその役員宅などに差別文書が数百回にわたり送りつけられた事件。

C : 私の家にも父宛で差別葉書送られて来てたのね。一度だけじゃなくて、何回も。葉書にちょっと角ばった文字で「エタはうじ虫以下の存在だから死ね(殺すだったかも?!)」って内容がびっしり書いてあった。

結局犯人(東京の人)は捕まって実刑になって、解放同盟が糾弾したり本人から謝罪もあったらしくて事件としては解決してる。

でも似たような文字の郵便が来てるといまだにドキッとするし、差別葉書が自分宛に送られて来た夢をみたこともあるんだよね。

すごく怖いのは、犯人は個人的には全く知らない人たちに葉書(だけじゃないけど)を送ってたこと。朝日や「同和と暴力団」みたいな記事が出ることによって、連続差別葉書の犯人みたいな人に偏った知識を与えて、また誰かが餌食になりかねない。部落差別に限らないけどその辺、文章で仕事をしてる人たちもっと考えようよって思う。

りゅうし : 「同和と暴力団」は宝島社のやつね。ネガティブな言い方や書き方は、大阪ではずっとある。大阪の人もよく知らないから信じてるよ。「暴力利権集団解放同盟!!」ってね。大阪で、同和利権のことが取り上げられたとき、一般書店に平積みやったよ。同和ってつけると売れんねん、ってことかな。みんな気にはなってるから。タブー破りみたいなかんじ。

ともえ : 部落問題をタブー視して、ちゃんと考えてこなかった社会のツケが今でてきてると思うねん。そういう状況を橋下さんが権力にぎって利用してるし、『週刊朝日』も批判の仕方をわかってない、出自を利用して市長を批判した気になってる、それが部落差別と気づかない。あの報道に接した一般市民も、何が問題かわからない人が多い。

りゅうし : いい意味で売れたらいいのにね。

たみ : だからこそ、とんでもないことが書かれたときに、それに触れた人たちが「それはおかしなことだ」って思えるようにしていって欲しいなとマスコミの人たちに対しては思うんだけど、そういう報道はすくないでしょ。

ともえ : 部落に関する情報がぜんぜん流れてないからね~、やっぱり。

たみ : 今回のも何が問題なのかっていうのはテレビとかでも全然やらないし。私、あの時期つわりが酷くてでずっと家でテレビみてすごしてたから、詳しいよ(笑)橋下さんの発言を全部テロップで追ってるのに、「部落」っていうフレーズだけはそのテロップから抜かれてたり、「部落」とか「同和地区」と言わずに「そういう地域」って言ってたり。大体の番組が「今回の血脈報道について。」っていうフリで橋下さんvs朝日新聞について解説してるんだけど、そもそもその血脈報道が何であったのかとか、血脈でその人の人格を語ることの何が問題なのかとかっていう解説はないわけ。

私、ママ友に言われたよ。「たみちゃんが言ってる橋下さんの週刊誌のことテレビで見たけど、そもそも何がどう問題で橋下さんが怒ってるのか、全然わからなかった。そこから解説して欲しいのに。」って。

りゅうし : 少ないね。だから、まともに情報を流してもらわないと。部落差別とは何か、部落問題とは何かが伝わるように。ほんでそうした差別はおかしいというメッセージも添えて。

たみ : うん。こういう騒動が起こるのは決していいことではないけど、起きてしまった以上は謝罪とかの表面だけで対処するんじゃなくて、何がどう問題だったのかというところから議論していって、二度とこういうことが起きないようにしていくという方向で解決していかないと。この騒動後に出た週刊金曜日とか、女性セブン、サンデー毎日はそういう気概みたいなのを感じたけど、私が目にした中ではそれくらいしかなかったなぁ。もっともっといろんなメディアで取り組んで欲しかった。特にテレビ。 でも、騒動から時間が経って、もうほとんど取り上げられなくなっちゃったよね…。

ともえ : まともに議論できる土壌がないね。

たみ : でもやってくれないから、自分たちから仕掛けないともうダメなんじゃないかって思ったり。

ともえ : そう、だから私たちのBuraku Heritageの取り組みがあるんだよね!

たみ:そうだった(笑)!

でも、私は本当はもっともっと声あげたかったのよ~。でもちょうどつわりが酷い時期と重なって動けなくて、パソコンどころか携帯の画面すら見るの辛くて、ブログやSNSでも思ってること書けなかったし、まずは身近な人たちと今回のことについて話すようなイベントとかやりたかったんだけど、もうそれどころじゃなくて、みよやC(近くに住んでいるメンバー)に相談することすら出来なかった…。

でもさ、まあつわりじゃないとしても、思ってることはあるけど声はあげられなくて悔しい思いをしてる人って、私以外にも沢山いたんじゃないかなって思う。

りゅうし : 文春と新潮も広告が酷かった。

たみ : 記事読まないけどつり広告だけは見るって人もいっぱいいるじゃん。そういう人はどう思うんだろうって思いつつ、関東の人って、同和と部落がつながってるものだとも知らないかもと思ったり。

ともえ : ぜったい、部落のことにはちかづかんとこ、ってなるかな?

みどりん : 週刊誌だから、新聞とかに比べると全部鵜呑みにはしないかもしれないけど、やっぱりマイナスイメージはすりこまれていくよね。

みよ : マスメディアでは部落問題がマイナスイメージで使われがちだね。

たみ : なんか、よくわかんないけど怪しいのなら避けるか…と思われそうで嫌。

みどりん:ごめん、私タイムアップ。。

たみ : とりあえず、まとまりきらないけど、今日はもう終わりにしようか…。

ともえ : 語り尽くせないよね~。うん。

りゅうし : そうね、だいぶ情報あるしね。

ともえ : このテーマ、尽きないわ。でも、意見出しきった?来月もこのテーマでいこ!

 

〜FIN〜