今までのテーマトーク

6月のテーマは「大切な友達や恋人に,自分が部落出身であること(部落問題と関わっていること)を伝えたことはありますか?――そのとき,相手の応答はどんなだった? それは,あなたにとってどんな体験でしたか ? あなたが『うれ しい』と思った相手の応答は,どんなものですか?」です!

今回のテーマは、facebookのBURAKU HERITAGEのファンページ内でテーマを募集したところ、リクエストがあったものを少しアレンジしました。

たみ あります。自分にとって大切な人にはもれなく話していると思う。基本的に、「私部落の出身なの。」といっても私の周りでは通じないことが多いので、部落問題の簡単な説明とセットでしなければいけないです(学生の頃なんかは、それがすごくモヤモヤポイントでした。私の周りには在日の友達も多くて、その子たちは「私在日なの。」って言えば自分の境遇が一言で説明できるのに、私は「私部落民なの。」といっても相手が「え?なにそれ?」となってしまうので…。今は、どっちがいいのかなんてないと思うんだけど、学生当時はそういう風に一言で説明できるのが羨ましいと思っていたのです…)。

 

夫に話したのは付き合い始めて結構すぐだったのだけど、「部落問題って知ってる?」ってところから話を始めようとしたら、「小学校の頃に毎年1回ビデオをみて感想を書く授業があって、それで部落問題を知ってこども心にそんなことがあるのかって衝撃だったのを覚えてる。」と返ってきて、「知ってる?」って聞いて「知ってる」と返ってくる経験がほとんどなかったので、驚きました。話すのはすごく緊張したけど、でも、もしヘンな反応が返ってくるような人だったら、さっさと別れてしまえばいいやとも思っていました(笑)

 

友達は、最近でいうととても嬉しかったのは、私がmixiに部落のことを書いた後に、こどもを通じて友達になった子がそれを読んで「こんなこと頼んでいいのかわからないけど、私今まで部落問題って全然知らずに育ってきてしまったから、部落問題って何なのかとか、たみちゃんがどう感じてきたのかとか、時間を作って教えて欲しい。」とメールをくれたことです。それで、後日その友達の家に行って、部落のことについて、じっくりいろいろと話をしました。

 

部落のことを誰かに伝えた時って、受け取る相手側も、戸惑ったり、何言っていいのかわからなかったりするものだと思うのだけど、でも、そこから一歩踏み越えた反応(興味を持ってくれたり、質問をしてくれたり、自分がどう感じるか話してくれたり)をしてくれると、嬉しいっ!と思うことが多いです、私は。もちろん、その場ですぐじゃなくても。

 

誰にとってもそれが嬉しいわけではないのかなとは思うのですが、逆に私が何かを打ち明けられる側の立場に立った時は、ちゃんと受け止めて、自分なりに反応を返そうと心がけてます。(2012/6/11)

私が大切な人たち(友達)に自分が部落出身だと伝えたのはかなり前なのではっきり覚えてません。でも確か、これで関係が変わったら...とドキドキしてた気がします。

最近だと職場の人たちに話しました。やっぱり少しドキドキしました。

嬉しい応答もあまり覚えてません。その場のレスポンスで嬉しいと思ったことはないかも。

部落出身だと伝えた人のなかにはお父さんが共産党議員の子もいるけど、高校生の時からの親友です。その子も含め、ずっと変わらず私と仲良くしてくれてることが嬉しいです。(2012/6/12)

 

みどりん 特別に「大切な人」じゃなくても、親しくなった人には基本的に自分が部落出身だということは伝えています。

地元トークの時、自分が仕事にしている教育やまちづくりの話の時、などなど、タイミングを見てさらっと会話にはさんだり。カミングアウト!って感じじゃなく、日常会話の中でできるだけナチュラルに伝えたいなと思っているのでそうしています。不思議なもので、そういうふうに伝えると相手も「へーそうなんや」と普通に聞いてくれます。私はそれでいいなと思っています。

私が、自分が部落出身だと人に伝えるのは、「この人は差別するのか/しないのか」を試すためじゃなく、自分のことを伝えたいから。あとは部落に対する偏ったイメージ(くらい、こわいなど)を揺るがしたい、今後部落に関してネガティブな情報に出会った時に「でもみどりも部落出身やったよな」と思ってもらいたいがためです。

(2012/7/11)