ブックレビュー
部落に関する書籍の、メンバーによるレビューを掲載しています
最新のブックレビュー(2011/7/7 りゅうし)
ヒューマンライツ6月号 部落解放・人権研究所
2011年「部落差別とアイデンティティ――「期待される「部落民像」――アイデンティティの獲得と継承」の意図」『ヒューマンライツ6月号』(部落解放・人権研究所)279号:23-26.
これはかなり思い切ったことを書いてるんですが、編集の方以外は、いままで特に反応なし。
「寝た子を起こすな」論についての究極のアンチテーゼになるかと。
簡単に言えば、「おまえら、だまっとけって言うな、わたしらの存在をなかったことにするな」ということです。もちろん、世代差もあると思うけどね。しかしもう、3世代も4世代にもなってるわけです。
(2011/7/7 りゅうし)
部落解放 2011年7月号 解放出版社

http://www.kaihou-s.com/bl/bl_mokuji/bl_201107.htm
部落問題と向き合う若者たちシリーズも第3弾。ぜひ感想をお寄せください。
(2011/6/27 りゅうし)
描かれた被差別部落——映画の中の自画像と他者像 黒川みどり著 岩波書店

序章 映画の中から浮かび上がる戦後部落問題
第一章 封建時代の亡霊/のしかかる「身の素性」——「破戒」二つの映画作品から
第二章 国策樹立要求のなかの自画像と他者像——「人間みな兄弟 部落差別の記録」
第三章 衝突する自画像と他者像——「橋のない川」
第四章 被差別部落の自画像〜今へ——「人間の街——大阪・被差別部落」/「家族——部落差別を生きる」
終章 今、問われていること
あとがき
黒川みどり先生より御献本いただきました。しかし、ものすごく仕事をされておられる…。
映画を通じて部落問題が「どう伝えられてきたか」、が大きなテーマですが、僕自身も「どう伝えるか」を考えながらそうした仕事に携わっているわけで、「誇り」と「身の素性」の鋭角的な対立は今もなお大きな問題であり続けていると思います。
それに関連した「部落(民)アイデンティティ」に関する論考はすでに脱稿して校正待ちですが、この本を参照にもう少し書き加えなければならないかもしれません。
(2011/5/2 りゅうし)